BLOG

肥料農薬マイスター藤井一貴のブログ

奈良県病害虫発生予報7月 カキ

2017.07.11
お世話になります。奈良県病害虫防除所が発表しているものです。 ご参考くださいませ。よろしくお願い申し上げます。 カ キ (1)炭疽病 予報内容 発生時期:平年並 発生量:やや多い 予報の根拠 1) 昨年秋期に多発園が認められ、菌密度が上昇している可能性があります。 2) 6月下旬の巡回調査において、新梢病斑がわずかながら確認されました。 防除上の注意事項 1) ふところ枝や軟弱徒長した枝は、病気の発生源となりやすいので早めに除去します。 2) 罹病新梢や発病果を発見した場合は、周囲への伝染源となりますので必ず除去し園外 へ持ち出して処分します。 3) 梅雨期は炭疽病の感染盛期ですので、前年および本年発生園では、7月上中旬(6月 後半の防除から10日~2週間後)に基幹防除に加えて殺菌剤散布を必ず実施します。 (2)うどんこ病 予報内容 発生時期:平年並 発生量:平年並 予報の根拠 1) 6月下旬の巡回調査では、発病葉率は 2.7%と平年並みの発生状況です。 防除上の注意事項 1) 葉の病斑(黒い小斑点の集まり)が目立つ多発園では、7月上中旬に炭疽病・落葉病 防除を兼ねて薬剤散布を行い、病勢の拡大を防ぎます。 (3)円星落葉病 予報内容 発生時期:平年並 発生量:やや多い 予報の根拠 1) 前年秋期の発生状況から、園地の菌密度はやや高いと考えられます。 防除上の注意事項 1) 6月~7月前半が主要感染時期であり、定期的な予防散布を行います。 2) 昨年多発した園では、7月上中旬(6月後半の防除から10日~2週間後)に追加防 除を実施します。 (4)チャノキイロアザミウマ 予報内容 発生時期:やや早い 発生量:やや多い 予報の根拠 1) 6月下旬の巡回調査では、被害果率は 4.3%でした。一部多発園もみられます。 2) 6月下旬以降、黄色粘着板への誘殺数が急増しています。 防除上の注意事項 1) 7月上中旬に第3世代の発生がピークになると予想されます。 2) 昨年度の多発園や被害が目立つ園では、薬液がかかりやすいように夏せん定を実施し た上で、7月上中旬に防除を行います。 (5)フジコナカイガラムシ 予報内容 発生時期:平年並 発生量:平年並 予報の根拠 1) 6月下旬の巡回調査では、寄生果率は 1.4%でした。 防除上の注意事項 1) 防除適期は6月下旬~7月上旬頃の若齢幼虫期です。未防除の場合は速やかに防除し ます。また、散布むらのない様に丁寧に薬液を散布します。 2) 発生の目立つ園では、6月下旬の基幹防除から7~10日後頃に追加防除を実施し、 第1世代幼虫のうちに密度をしっかり低下させることが重要です。 3) 枝が混み合っている所や高枝等、薬液のかかりにくい部分は防除前にあらかじめ整理 します。 (1)カメムシ類(チャバネアオカメムシ・ツヤアオカメムシ・クサギカメムシ) 予報内容 発生時期:遅 い 発生量:少ない 予報の根拠 1) 果樹・薬草研究センター(五條市西吉野町湯塩)内及び県内各所の予察灯では、チャ バネアオカメムシの誘殺数はおおむね 10 頭以下と、少ない状態が続いています。 2) 6月下旬の巡回調査において、チャバネアオカメムシの調査地点における寄生はほと んど確認されず、スギでは0頭、ヒノキで平均 0.1 頭でした。 防除上の注意事項 1) 7月中は一部の常発園を除きカメムシ防除は必要ないと思われます。ただし、8月以 降の新成虫の発生動向については、今後のカメムシ情報に注意します